どこで感染したのか・・・ 過去の性生活を振り返る。
ここまで、HIV感染が判明してから治療を開始し、自治体への障害者手帳等の申請するまでのことをバタバタと事実を淡々と記録してきた。
ブログに書き始めたきっかけは、HIV陽性が分かってからあまりにも色々なことが一気に押し寄せて、自分の気持ちが何に基づいているのかが自分でも分からないような状態だったため、頭の中を整理するために時系列で書き出しつつ、そのときそのときに感じたことを書き添えることで感情を頭で理解するというものだった。
結果的に、これはとても良いことで、書いたことは自然と頭から消えて、今すべきことだけに目を向けることができた。漠然とした不安もない。
もちろんブログだけが要因ではなく、ハルトがいること。打ち明けられた友人や家族がいることが1番の支えであることは間違いない。
また忘れてはいけないのは、保健所の方、病院の先生たちからの情報、ネット上にあるたくさんの情報にも支えられた。ここに書いた1人の体験談も将来の誰かに役立てばという思いもある。そのためにもしっかりと治療をして幸せに暮らしていけるように毎日を大切にしようと思う。
また当事者でない(と思っている)人に向けても伝えられることができるのならば、ほんの3ヶ月前まで自分もそうであったと(思っていたと)いうこと。
なぜなら、感染しているなんて思わなかったから
その時の考えは
・HIVは感染力が低い
・コンドームをつけずにアナルセックスのウケをすることが危険
・しかもそれはたまたま感染している人とそうなった時にリスクが高いというものでそうそう巡ってくるものではない
そういう意味では、これまでに生でアナルセックスのウケをしたことはほとんどない。
2007年に検査で陰性を確認して以降、せいぜい5回・・・ 今思えばあるんかい!って思えるけど、自分にとっては原則セーフ派と思っていた。
しかもこの5回のうち3回は外国(台湾、アメリカ、インド)でのこと。
そう、旅行中にハメを外すことが多かった。
そして考えてみたらここ8年以内に2回淋病になっている。2014年と2020年である。
そしてこの間、徐々にポジションがウケからタチに変わっていった。
淋病の潜伏期間から考えると、旅行先での生での挿入行為があったことに気がつく。
タチとしての生でのアナルセックスもそんなに多く経験はないが、淋病をもらうくらい感染のリスクがある行為であった。
さらに言うと、 フェラチオはするのもされるのも全て生であった。この回数はもう数え切れない。。。 相手の名前も顔も思い出せない人のだらけだ。HIVウィルスは唾液にはあまり含まれていないというが、口の中が出血をしているとうこともあるので、可能性はゼロではない。現に感染力が強い梅毒はフェラチオを介して感染しているケースも多いと言う。
こういったことを書いてみると、感染も自業自得だと思う。
不謹慎かもしれないが、自由奔放な性生活を謳歌してきたと思う。
旅の醍醐味は現地での食と酒とセックスだ!と豪語し、一人旅を何度も繰り返してきた。
性病のことなどこれっぽっちも考えなかった。
いや何を被害者面しているんだ。むしろ自分はもしかしたら無症状キャリアとしてウィルスを撒き散らしてきた側であった。もしかするとそれはもう10年近く。
もし手段があるならば、これまでに自分と性的接点のあった世界中の方に、検査を勧めたい。
そして全てのセックス経験者には一度でいいから検査を受けにいって欲しいと思う。
これまで僕が数々のHIV検査の啓蒙を気にとめたことがなかったように、こういう訴えは届くことはないのだろうという気もする。
勇気を出して当事者として啓蒙活動をしている方には本当に頭が下がる。今は少しだけそうしなければいけないと思わされる気持ちが分かる気がする。
とはいえまだまだ自分がそれをできるとは思えない。
ふと思ったのだが、
新型コロナの接触通知アプリのように、匿名で性的接触者に感染を知らせる機能がゲイのマッチングアプリに搭載されていたらどうなのだろうか・・・
デリケートな内容すぎて色々な問題が生じるから難しいのかもしれないが、
少なくともまずは陽性者たちのモラル向上を率先して実施したいと思う。