30代でゲイでHIVで

まずは自分の記録のため、いつかは人の役にたてると良いなと思います。

保健所からの電話・再び訪問~医療機関受診に向けて~

保健所でのHIV検査陽性告知を受けた翌朝は、ほとんど眠れなかったせいか、ぼんやりしていた。

 

HIVは免疫が下がる病気。なのに睡眠も食事もできないのでは、ますます免疫を下げてしまう。悪循環だ。

 

となぜか冷静に思い、出勤途中にコンビニに寄り、ゼリー飲料やインスタント味噌汁、ココアなど液体を買い込んで、少しずつ口に含むことにした。

 

この日はいつもと同じ景色なのに、別の世界にきたように というか地面にしっかり足がついていないような気分で過ごした気がする。耳に入る音は遠くで鳴っているようだし、視界は映像を見ているようだった。

平静を保てているか、変な表情をしていないか、何度もトイレの鏡を確認しにいった。

なるべく会話をすることを避けていたと思う。勤務時間がとても長く感じた。

 

朝9時過ぎに、保健師から電話があった。

希望していた曜日と時間帯では受診ができず、逆にこの曜日で調整できないか?と打診をされた。無理をすれば調整ができなくもないけれど、今後も続くと思うと曜日が固定されるのは厳しい。

そこで、昨日レンさんにアドバイスをもらった医療機関の名前を出して、そこを受診できないか?と聞いてみた。

「そこに繋ぐこともできますが、自治体が違うため、受診を見届けることはできません。紹介状をあなたに託して、あなた自身の責任で受診してもらうことになりますが。。。」

と言うので、

「必ず受診します。一晩色々調べました。先の長いことなので、専門の医療機関にしっかりかかりたいのです。」と伝えたところ。

「あなたを信じます。予約をとりますので、改めて電話します。」

となった。

 

しばらく経ってから再び電話があった。

「電話がなかなかつながらず、つながるまで1時間かかったけど予約できました。2週間後しか空いてなかったけど。」と、日を伝えられました。そして、

「紹介状を渡さなければいけないので、再び保健所に来てほしい。」ということで、翌日の午後取りに行く約束をした。

 

2週間か・・・ すぐにでも受診をし、今の自分の状態を知りたかっただけにもどかしい気持ちもあったけれど、まずは前に進める見通しが立った気がして少しだけ安心をした。レンさんにアドバイスをもらっていて良かった。

 

しかし多忙な保健所の保健師さんの時間を割いて僕の予約をしてもらった。申し訳ないのと感謝とが今でも心にわいてきます。